日本では宇宙開発はJAXA主導で進められ、旧宇宙研の開発したM-V型ロケット、旧NASDAの開発したH-2A型ロケットなど、世界の最先端をいくロケットが開発されてきました。日本は諸外国に比べるときわめて限られた資金・人材を集中させることで、これまで世界に互す開発を進めてくることができました。しかし日本の宇宙開発が50年目の曲がり角を迎える現在、宇宙開発の流れは官主導の先端争いから民主導の広範囲な技術普及と商業化の時代へと変わりつつあります。2004年に、X PRIZEの呼びかけで始まった民間有人宇宙船の打上成功は、まさに象徴的な出来事といえるでしょう。
日本でもまた、様々な団体・研究機関において宇宙開発への取り組みが始まっています。これまで手が届かなかった宇宙という領域に、一般の大学や企業が手を伸ばし始めています。まずロケットの分野では東海大学学生ロケットプロジェクトや北海道大学などで、爆発物を使わない全く新しいタイプのロケットの開発・打上が始まっています。また宇宙機の分野でも、東大や東工大が始めた缶サットプロジェクトはその後キューブサットに発展し、2003年6月には実際に宇宙に打ち上げられ現在も地球の周りを回っています。しかし現在日本でロケットを打ち上げられる場所は限られており、今後期待される宇宙開発の水平展開のためにはロケットの射場・缶サット等の実験を行える広い敷地が必要となります。
大樹町では毎年3月(牧草地が雪で覆われている期間)に、小型ロケットを打ち上げることが可能です。また当協議会では、春~秋に能代にて小型ロケットの打上を可能にしました。また能代は北側にJAXAの燃焼試験場を有しており、将来的にはこの燃焼試験場を利用できるよう、JAXAに働きかけを行っていく予定です。またJAXAにおいては内之浦射場の共同利用案も検討されており、高々度打上/衛星打ち上げが期待されます。大樹町・能代・内之浦の3射場により、日本の宇宙開発の水平展開が期待できます。
秋田県能代市はJAXA多目的試験場を抱え、その南に周りを広大な松林に囲まれた長さ3km、幅500mの平坦地を持ちます。能代宇宙イベント協議会ではこの広大な土地を日本の宇宙教育のために使えないか、2004年夏より検討を進めてきました。その結果地元能代市および秋田県の御協力を頂き、2005年夏より毎年、この地で宇宙イベントを開催することが可能となりました。当協議会ではこの宇宙イベントを核に、今後能代を日本の宇宙開発のメッカにすべく活動を続けていきます。
能代宇宙イベントは、多くの方のご支援、ご協力によってご協力で運営されています。今年度も能代宇宙イベントにご協力いただける企業・団体の方を募集しております。航空宇宙技術の発展を応援したい、会場でプロモーション活動を行いたい、能代宇宙イベントはそういった皆様をお待ちしております。
【主催】一般社団法人あきた宇宙コンソーシアム
【共催】国立大学法人和歌山大学、学校法人千葉工業大学、学校法人東海大学、NPO 法人大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)、中学生モデルロケット秋田県大会実行委員会、銀河連邦ノシロ共和国【特別協賛】一般社団法人能代山本建設業協会
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