1955年8月、秋田県で戦後初めての本格的なロケット開発が始まりました。
その50周年を記念して、秋田の地でもう一度ロケットを打上げようと、2005年に第1回の能代宇宙イベントが開催されました。
そこには、本気で宇宙を目指す若者たちが集まりました。未来のロケット技術と言われるハイブリッドロケットの打上げや、衛星技術の基礎となる缶サットコンペティションなど、様々な分野での挑戦が始まったのです。
能代宇宙イベントは、単にロケットを打上げて楽しもう、というお楽しみイベントでは ありません。 そこには多くの困難が待ち受けています。 ロケットも衛星も、作るのは全て学生たち。設計や品質管理、そして打上げに至るまでの全てが完璧でなければ、ミッションは達成されません。それはJAXAやNASAなど、宇宙開発のプロがやっていることと、基本的に同じです。 それに加えて、学生たちは常に新しい事に挑戦し続けています。 先輩と同じ事をやっても意味がない。新しい技術、斬新なデザイン、それは常に失敗の 可能性をはらんでいます。 次々におこる機材の不具合、天候の急変から、大事な機材の積み忘れまで、能代宇宙イベントはトラブルの連続と行っても過言ではありません。 その度に学生たちは、あせり、戸惑い、時には言い合いになる事も珍しくありません。 しかし、その全てを乗り越えなければ、ミッションの達成はあり得ません。 そして、その全てが貴重な成長の機会なのです。
能代宇宙イベントは、問題解決を通じた人材育成という考え方を早い段階から打ち出しています。 宇宙を目指す活動を通じて「問題解決能力』を養い、宇宙開発のみならず、社会の役に立つ「使える人材」の育成を目指しているのです。
今や能代宇宙イベントは、宇宙開発の最前線に立つ人材にとって、共通の故郷と言ってもいい存在となっています。 就職先だけ見ても、JAXAや三菱重工など、宇宙開発の最先端を担う企業に働く多くの人材が、能代宇宙イベントを経験しています。
そして、彼ら同士のネットワークが、これからの日本の宇宙開発、そして日本の明るい未来を形作って行く事を、私たち能代宇宙イベントの主催者は確信しています。
実際、能代宇宙イベントは助け合い無しには成立しません。忘れて来た機材を貸してもらう、と言った初歩的な事から、大事な技術の共有まで、学生たちは学校の垣根を意識する事なく、共に宇宙を目指す、という気概を持ってこのイベントに臨んでいます。 この助け合いと気概こそが、日本が直面する様々な問題を解決して行く「問題解決能力」なのです。
能代宇宙イベントは教育目的のイベントであり、営利は目的としていません。 従ってその運営費用は地元自治体や学校からのご支援によってまかなわれています。 しかし、今後も新しい事に挑戦しようと言う学生たちを受け入れるためには、より多くのご支援をいただかなければなりません。もっと高い高度までロケットを打上げるため、2012年からは海に向かってロケットを打ち上げる「海打ち」が始まりました。 昨年からは大学生だけでなく中学生たちにも宇宙技術に挑戦してもらおう、という取り組みが始まっています。能代宇宙イベントは、成長し続けています。去年と同じ事をやっても意味がない。それが能代宇宙イベントの精神です。
長期にわたって経済が低迷を続け、若者たちが野心を失ってしまったと言われる日本。 国の借金が多い少ないと言う事よりも、若者に野心がない、それこそが、今の日本の最大の懸念事項なのではないでしょうか? しかし、能代宇宙イベントに参加する若者たちは、常に上を目指しています。その視線の先には、広大な宇宙があります。そして、SFやアニメなどではなく、実際に自分の手で宇宙を掴もうとしています。そのために、自らの問題解決能力を養い、ネットワークを築こうとしています。
ご支援はPayPalを使って簡単にお申し込みいただけます。 また、物資、技術など、様々な面でのご支援をお考えの方は、恐縮ですが事務局までご連絡をいただければ、担当者が速やかにご対応させていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。
能代宇宙イベントは、多くの方のご支援、ご協力によってご協力で運営されています。今年度も能代宇宙イベントにご協力いただける企業・団体の方を募集しております。航空宇宙技術の発展を応援したい、会場でプロモーション活動を行いたい、能代宇宙イベントはそういった皆様をお待ちしております。
【主催】一般社団法人あきた宇宙コンソーシアム
【共催】国立大学法人和歌山大学、学校法人千葉工業大学、学校法人東海大学、NPO 法人大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)、中学生モデルロケット秋田県大会実行委員会、銀河連邦ノシロ共和国【特別協賛】一般社団法人能代山本建設業協会
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